時事問題士の一条直宏です。
時事問題には、勘で答えるしかできないような超難問が出題されることがあります。
受験生の能力を測る試験問題は1問あたり5割前後の正答率が望ましく、正答率の低すぎる問題は「失敗」です。
つまり、失敗問題への受験生の基本姿勢は「損切りして、取れる問題に取り組む」で良いのです。
ただ、そうはいっても、「なんとなく◯番!」と決めて、もやもやしながら以降の問題に取り組むことは嫌なものです。
そもそも、「なんとなく」だと、なかなか決めきれないこともあります。
そこで、そうした難問を前にした時の回答の選び方を「事前に決めておく」ことが総合点を上げるために重要です。
本日は、時事問題により、逆転合格を掴みたい方を対象に、大きく確率を上げるための3つのポイントを根拠を提示しながらお伝えします。
では、3つのポイントをご紹介しましょう。
1 一面ニュースに値するかどうか
2 この数字は重要か
3 枝の内容はプラスか
1つずつ解説していきましょう。
まずは、「一面ニュースに値するかどうか」です。
時事問題は、誰も覚えていないような事柄を素材にすると簡単に難問を作ることが出来てしまいます。
しかし、問題を作る人には、必ず依頼主がおり、常に評価に晒されていますし、問題が公開されている試験なら、試験後に多くの人からの評価が待っているでしょう。
そのため、作問者には良問を作るインセンティブがあります。
誤答を選んだ受験生からさえも、「納得感のある良い問題だった」と印象を持ってもらえるよう、作問者には「誰もが知っているネタを上手く調理すること」が求められているのです。
この視点でいくと、どう考えてもトップニュース扱いにならないであろう地味な事柄が正解になることは例外的です。
「他と比べて、これだけ一面とはほど遠い」と感じた選択枝は誤りである可能性が高いのです。
次に、「この数字は重要か」です。
1番と似ていますが、極めて重要な数字以外を取り上げ、たとえば「27.6%ではなく、27.7%が正解」とすると、「こんなのわかるわけない!」と周囲の評価に耐えられない問題となってしまいます。
つまり、誰も覚えていないような数字は、正誤の判断のメインとすることは出来ないのです。
そのため、その数字が重要ではないと感じたのなら、たとえば増減や、数字以外の記載をチェックしましょう。
逆に、数字以外にチェックすべきものがなければ、その枝は非常に誤答の可能性が高いのです。
3つ目は、「枝の内容はプラスか」です。
●●できなかった。●●は未達成である。●●は決まらなかった。などといったマイナス表現だけの枝を正解にすることは難しいのです。
なぜなら、政府の対応や施策に問題があるといった枝を作問者は作りにくいからです。
また、重要なことは、達成出来たことや、未達成ながらも、どう改善するかが決まっているものということもあります。
以上から、主旨がマイナスの枝は、誤りの可能性が高いのです。
3つ目のポイントについては、「プライマリーバランス黒字化未達成」のような例外もありますが、プライマリーバランスは、どのテキストにもある基礎レベル。
難問に対峙した場合、これらのポイントをチェックし、より確率の高いものを選びましょう。