時事問題士の一条直宏です。
とても嬉しいことに、時事問題について毎日様々なご質問をいただきます。
いただく質問の中に、「何が出るのか3つだけ予想して欲しい。」というものがあります。
時間が限られている中で、効率的に時事問題で点数を取りたいということでしょう。
とてもよくわかります。
ただ、一方で、予想されたものだけで勉強を終わらせて良いのかという心配があります。
仮に出題予想ランキングを挙げたとしましょう。そこには、大きな話題となったビックトピックスが並びますが、出題予想を10個挙げても、試験当日、時事問題の3問目に予想順位が15個目の問題が出されることだってあります。(たとえば、平成31年度のセンター試験で出題された「一般会計当初予算に占める防衛関係費の割合」は上から10個目に入りません。)
予想する側も、「こんな感じかな?」程度で、確信を持って順位づけすることは不可能です。
では、なぜ予想するのでしょうか。
それは、受験生の多くが直前期にボリュームのありすぎるテキストを消化しきれず、出題予想や頻度順のものに逃げてしまうため、ニーズがあるからなのです。
さて、ここからが本題です。
出題者は、出題予想に出てくるようなビックトピックスに絞って対策をしてきた受験生でも解ける問題で揃えようとするでしょうか。(当然、出題者は主な問題集を確認しているはずです。)
仮にそうであれば、差はつかないですよね。
しかし、出題者は「普段から社会に強く関心を持ち、大量の時事問題から重要である事柄を見抜き、それを理解する力」を身につけている受験生を合格させたいと考えています。
つまり、要領良く学習してきた受験生と、真に時事問題を学習してきた受験生を分ける問題を作ることが作問の1つの目標です。
受験生に求められているのは、時事問題を運任せにせず、スキマ時間でも良いので、ひと通り対策できるよう試験に出題される形で作成した問題集で対策することだと思います。
私は、受験は(人生も)運任せにすべきものではないと考えています。
1点に泣くのか、笑うのか。
それは試験の前に決まっているのです。
せっかくなら時事問題で笑いませんか?